『なぜ、ブログは続かないのか』表紙

『なぜ、ブログは続かないのか』読者専用ページ

── 冷凍食品メーカーのルート営業マンに学ぶ習慣化と時間術 ──

Kuro-chan with T 著

本ページは、書籍『なぜ、ブログは続かないのか』の内容をさらに詳しく知りたい方のための解説ページです。続ける仕組みと朝時間の作り方の要点、次に読む本のガイド、習慣化と時間術の最新情報をまとめています。

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本書では、原稿・図版・編集・出版登録まで、一連の工程をAIと人の対話で行っています。AIを使ってKindle出版する方法に興味ある方は以下のページをご覧ください。

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他作品のご紹介

本書の要点解説

本書では、「なぜ人は、自分で決めたことを続けられないのか」を、副業ブログを例に見てきました。主人公は、冷凍食品メーカーのルート営業を20年続けるヒロシ。会社の仕事はきちんとやれるのに、自分で始めたブログは3日で止まる──その道のりを追いながら、「続ける」の正体をほどいていきます。ここでは、各章の考え方を、あとから振り返りやすいように整理します。

第1章 どうせ続かへんのやろ

会社の仕事は続くのに、自分で決めたことは続かない。

ヒロシは、教育費の不安、会社の先行き、幼なじみが副業で稼いでいる話に背中を押され、ブログを始めます。ところが、真っ白な投稿画面の前で、何を書けばいいか分からず固まってしまう。姉のミヤコさん、商店街のヨシオさんとのやりとりのなかで、ヒロシの手元には二つの問いが残ります。

ひとつは、「なぜ、会社の仕事はやれるのに、副業のブログは続かないのか」。もうひとつは、ヨシオさんに投げかけられた「それは、幸せになるためか」。この本は、その二つを、最後までかけてゆっくりほどいていきます。

第2章 なんで書けへんねん

書けないのは、才能ではなく、仕事の構造と、完璧主義のせいです。

経営学者ピーター・ドラッカーは、仕事をマニュアルワーカー(いかに正しくやるか)とナレッジワーカー(何をやるべきかを自分で決める)に分けました。決まったルート・トークで回るヒロシの営業は前者に近く、何を書くかをゼロから決めるブログは後者。問いの形がまったく違うから、固まるのは当然だったのです。カル・ニューポートの言う、集中して創り出す「深い仕事」の典型がブログでした。

では何を書くか。デール・カーネギーの「イチゴクリームとミミズ」──自分が食べたい餌ではなく、魚が食べたい餌をつける。つまり、自分が書きたいことではなく、読者が読みたいことを書く。さらに手を止めるのは、「人にどう思われるか」を気にする社会規定的完璧主義(ヒューイット&フレット)と、「自分なんか」という引け目(ブレネー・ブラウン)。答えは、アン・ラモットの「ひどい初稿でいい」と、セス・ゴーディンの「とにかく出荷せよ」。まずくても、まず出す。

第3章 種、蒔いとんねやろ?

成果は、まっすぐには出ません。

ヒロシが記事を書いても、アクセスはほぼゼロ。ここで効くのが、努力と成果の関係の見方です。歴史家E・P・トムスンは、人が時計に管理される「時間規律」の世界に生きるようになった経緯を描きました。私たちは、つい「かけた時間の分だけ、すぐ成果が返る」と期待してしまいます。

けれど、経営コンサルタント石原明の成功曲線(S字カーブ)が示すように、成果は長く地を這ってから、あるとき一気に跳ね上がる。ジェイコブ・リースの石工の信条──「石工が百回叩いても岩は割れない。だが百一回目で割れる。割ったのは最後の一撃ではなく、それまでの全部だ」。すぐ報酬がほしいならスポットワークもありますが、積み上げて花が咲く仕事は、それとは別の時間の流れで動いています。

第4章 時間がないって、ほんま?

「時間がない」のではなく、自分の時間を知らないだけかもしれません。

再びドラッカー。『経営者の条件』で彼は、「まず、なんじの時間を知れ」と説きました。多くの人は、計画から始めようとしますが、ドラッカーは逆。まず、自分の時間が実際に何に使われているかを見よ、と言います。

方法は三段階。時間を①記録し、②整理し(ムダを捨て)、③まとまった塊にする。細切れの時間をいくら足しても、深い仕事はできません。ヒロシも、自分の一日を書き出してみることで、「ない」と思っていた時間が、実は指の間からこぼれていたことに気づきます。

第5章 夜やのうて、朝なら?

同じ作業でも、いつやるかで、続けやすさが変わります。

認知心理学者エイモス・トヴェルスキーとエルダー・シャフィールの締切りの実験では、同じ依頼でも締切りが近いほど人は動きました(5日後=60%、3週間後=42%、期限なし=25%)。「いつかやる」がいちばん動かない。締切りと時間帯を、自分で決めて区切ることが効きます。

ダニエル・ピンクは『When』で、一日のリズム(朝・昼・夕方で得意な仕事が変わること)や、朝型・夜型の個人差(クロノタイプ)を整理しました。多くの人にとって、頭が冴える朝は、集中して創り出す仕事に向いた時間帯。疲れ切った夜より、朝に「深い仕事」を置く。ヒロシも、夜の30分を、朝の30分に移してみます。

第6章 三日坊主?

続かないのは、意志が弱いからではなく、仕組みがないからです。

ジャーナリストのチャールズ・デュヒッグは、習慣がきっかけ→ルーチン→報酬のループでできていることを示しました。ジェームズ・クリアーは、その先へ。すでにある習慣に、新しい動作をつなげる(例:朝コーヒーを淹れたら、そのままブログを開く)と、続きやすくなる。

スタンフォード大学のB・J・フォッグは、習慣が定着するのは「回数」ではなく、行動した瞬間の感情だと説きました。だから、できた瞬間に、自分を祝う。小さなガッツポーズひとつでいい。あわせて、朝を楽にする睡眠の整え方(光を浴びる、起床時刻をそろえる、カフェインを早めに切り上げる、室温を整える)も紹介しました。

第7章 この勢いを止めたらあかん

続き始めたら、次は「勢いを守る」戦いです。

やっと回り始めても、日々の割り込みが手を止めます。マーク・フォースターのマニャーナの法則──「明日できることを、今日やるな」。飛び込みの用事は「明日の箱」へ回し、今日やると決めた仕事を横やりから守る。グレッグ・マキューンのエッセンシャル思考は、「より少なく、しかし、より良く」。

ドラッカーの体系的廃棄──「もし、いま、これをやっていなかったら、いまから始めるか?」と問い、答えがノーなら、やめる。ティム・フェリスも、やることを増やす前にやらないことを決めると言います。続けるとは、足すことだけではなく、手放すことでもありました。

第8章 みんな、仏さんの行や

最後に残るのは、「その時間を、何のために使うのか」という問いです。

ジャーナリストのオリバー・バークマンは、人が80歳まで生きても、一生は約4000週間しかないと書きました。限りある時間だからこそ、何に使うかが問われます。江戸初期の禅僧・鈴木正三は、職分仏行説──「何の事業も、皆、仏行なり」。どんな仕事も、そのまま人を生かす行になる、と説きました。

第2章のカーネギー「イチゴクリームとミミズ」が、ここでもう一度効いてきます。自分の好みではなく、人の役に立つこと。組織心理学者アダム・グラントの実験では、自分の仕事が誰かの役に立っていると実感した人ほど粘り強くなりました(奨学生と5分会っただけの班は、集めた寄付が約171%に跳ね上がった=タスク・シグニフィカンス)。ヨシオさんの問い「幸せになるためか」への答えは、ここにありました。続けるのも、手放すのも、自分で選べるように。この本は、そこまでをご案内しました。

次に読むなら、この本

『なぜ、ブログは続かないのか』に登場した本のうち、日本語で読めるものを中心にご案内します。

『経営者の条件』

P・F・ドラッカー著/上田惇生訳/ダイヤモンド社。原題『The Effective Executive』(1966年)。第4章で紹介した「まず、なんじの時間を知れ」の原典です。時間を①記録し②整理し③まとめる──成果をあげる人の時間の扱い方を、経営の古典が教えてくれます。

『大事なことに集中する(ディープ・ワーク)』

カル・ニューポート著/門田美鈴訳/ダイヤモンド社(2016年)。原題『Deep Work』。第2章で紹介した「浅い仕事」と「深い仕事」の原典。気が散るものだらけの世界で、集中して価値を生み出す力の育て方を説きます。ブログや創作に向かう人に。

『人を動かす』

D・カーネギー著/山口博訳/創元社。原題『How to Win Friends and Influence People』(1936年)。第2章・第8章で紹介した「イチゴクリームとミミズ」の出典。相手の欲しいものから考える──90年読み継がれる、人づきあいの名著です。

『When 完璧なタイミングを科学する』

ダニエル・ピンク著/勝間和代監訳/講談社(2018年)。原題『When』。第5章で紹介した一日のリズムとクロノタイプの原典。「何をするか」だけでなく「いつするか」で成果が変わることを、多数の研究をもとに解説します。

『習慣の力』

チャールズ・デュヒッグ著/渡会圭子訳/講談社(2013年/のちハヤカワ・ノンフィクション文庫、2019年)。原題『The Power of Habit』。第6章で紹介した「きっかけ→ルーチン→報酬」の原典。習慣がどう生まれ、どう変えられるかを、豊富な実例で読ませます。

『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』

ジェームズ・クリアー著/牛原眞弓訳/パンローリング(2019年)。原題『Atomic Habits』。第6章で紹介した「習慣を積み上げる」の原典。世界で2,000万部を超えるベストセラー。小さな習慣が、時間をかけて大きな差になる仕組みを説きます。

『習慣超大全』

B・J・フォッグ著/須川綾子訳/ダイヤモンド社(2021年)。原題『Tiny Habits』。第6章で紹介した「できた瞬間に祝う」の原典。スタンフォードの行動デザイン研究所長が、ごく小さな一歩から習慣を作る方法を示します。

『マニャーナの法則』

マーク・フォースター著/青木高夫訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン(2007年)。原題『Do It Tomorrow』。第7章で紹介した「明日できることを今日やるな」の原典。割り込みから今日の仕事を守る、実践的な時間管理術です。

『エッセンシャル思考』

グレッグ・マキューン著/高橋璃子訳/かんき出版(2014年)。原題『Essentialism』。第7章で紹介した「より少なく、しかし、より良く」の原典。何でもやろうとして疲れる前に、本当に大事な一点を見極めるための一冊です。

『「週4時間」だけ働く。』

ティモシー・フェリス著/田中じゅん訳/青志社(2011年)。原題『The 4-Hour Workweek』。第7章で紹介した「やらないことを決める」の原典。働き方そのものを問い直す、刺激的な発想の本です。

『限りある時間の使い方』

オリバー・バークマン著/高橋璃子訳/かんき出版(2022年)。原題『Four Thousand Weeks』。最終章で紹介した「人生は約4000週間」の原典。時間術の本でありながら、時間術の限界とその先を見つめる、静かで深い一冊です。

『ひとつずつ、ひとつずつ(Bird by Bird)』

アン・ラモット著/森尚子訳/パンローリング(2013年)。原題『Bird by Bird』(1994年)。第2章で紹介した「まずい初稿でいい(Shitty First Drafts)」の原典。書くことに向かう人の心を、30年ゆるめ続けてきた作家のバイブルです。

「続ける」をめぐる、その後

習慣化と時間術は、次々に新しい研究や道具が生まれる分野です。本は出版した時点で止まりますが、このページは更新できます。役に立ちそうな新しい知見や道具が見つかったとき、ここに追記していきます。

2026年7月

ページを開設しました。現時点の要点は、本書のとおりです。